(No title)
COTA
COTA
COTAの手記
花小金井駅前のベンチで待ち合わせして駅のお寿司やさん。タクシーに乗る前におじいちゃんとおばあちゃんは花を選んで買っていた。
造成で畑がなくなり庭の風景はずいぶん変わってしまった。知らない間に話をどんどん進められてしまうのも嫌だし、また気になる事は確かだから二人の前で質問してしまったが、おばあちゃんの顔は見れても、おじいちゃんの表情はつらくて見れなかった。
大正生まれの祖父がささやかな大家族を夢見て建てた大きな家。好きだった旅行とカメラは祖母の足腰のことで行けなくなり、唯一の畑いじりが趣味となったいま、窓から見える畑は5分の1ほどになってしまったわけだ。本来なら大家族は無理でも、祖父母が死ぬまでそのまま畑を残し、将来造成して立て替えるだっただろう。
たしかに辛いとおもうけれど、でもオレとしては少し良かったと思う事もある。それは将来あの花小金井のおじいちゃんの土地に立ったとき、そこから見える風景を生きていたおじいちゃんの眼が見ていた風景に近いと思うと、全く変わってしまった風景よりかはいいのかなと思った
おじいちゃんと おばあちゃんと 一緒にいる