(No title)
COTA
COTA
COTAの手記
会社を早退して祖父のいる病院へ。花小金井駅近くのおじいちゃんやおばあちゃんとよく行った西友でフィルムを買った。お見舞いの品で、早く出かけられるように写真を撮れるくらい元気になって欲しいから。病院行きのバスがちょうど出発するところだったので、飛び乗った。救急病棟へ。祖父は寝ていた。意識もはっきりし、「こ、こうちゃん?」と言ってくれた。病室を出る直前。身体を起こしていいと言われていた16時になった。医者が入りしばらくすると、何も飲んでいなかった祖父に一口だけ水が与えられた。
そのおじいちゃんの、まるで赤ちゃんのような笑顔とその言葉が忘れられない。「こりゃあいいや…」
みんなが集まって、おじいちゃんは本当に嬉しそうだった。安心したようだ。かつて夢見た大家族がそこにあったからだろう。どう誘っていいかはわからないけど、いつか家でみんなで集まれたらいいなと思った。退院までは二週間ほどかかってしまうらしい。退院が待ち遠しい。きっと早く、自分の足で歩き、家のご飯を食べたいだろうから。
COTAと おじいちゃんと おばあちゃんと 一緒にいる